思い出のマーニー〜親のない子はいない

子供を持つという選択をしなくて親にならない人はいても、親のいない人はいません。この世に生を受けたからには、人は必ず誰かの子供です。親のいない子はいないのです。

 

いえ、います(どっちやねん。

 

親のない子はいます。

親に育てられなかった子、親に育ててもらえなかった子はいます。

虐待されていたほうがマシだ、という言い方をすることがありますが、それは怒りをぶつけることができるからです。真綿で首をしめられるような育てられ方をして、いい子ちゃんを強いられた子供は親の正しさの前にひれ伏すのみで怒りをぶつけることなどできず、ダメな子、と自分を責めるだけとなります。

 

死別、生き別れの違いはあれど、記憶もない幼いうちに親との時間をなくしてしまった子は、何を失ったかもわかりません。自分が失ったもの、獲得しそこねたものの大きさに気づくのは、それを持っている他者と自分を比較できるようになってからでしょう。

 

もしくは、親という後ろ盾がないことのデメリットを感じられるようになってから(これが大きいかな。

 

「思い出のマーニー」という映画を見ました。

ジブリに疎いので知らない映画だったのですが、これについて語られているツイートを見かけて興味を持ったのです。元ツイートが削除されてしまっているので、何にひっかかったのかもうわからないのですが。

 

どんな話か全然知らなかったので、主要登場人物女子2人の友情物語なのかな、と思いながら見ていたのですが、私の中での結論は、親を持てなかった子の欠落感のお話でした。自分を置いていった親にはもう文句が言えないので、置いていかれた子の感情は身近な人にぶつけられます。

 

一番向き合うべき感情は、置いていかれたこと、残されてしまったことへの怒り、悲しみ。自分が貰われっ子だという自覚はあっても、貰われざるを得なくなってしまった根本原因への気持ちというのがなかなか出てこなかったようですね。

 

その感情に気づけたとこが、映画のクライマックスだったように感じます。

 

手にすることができなかったものへの痛みを感じきれたなら、代わりに得られたもののありがたさがわかる。

 

で、ここで私も気づいたわけですよ(恒例、うざい自分語りですよっ。

私の無力感の根っこが祖父からボコにされていた祖母を救えなかったことだ、と気づけたのは心理学やらに足を突っ込んでからです。配偶者に手をあげる男性しか身近にいなかったこと、親も同然と心を許していた伯父や伯母からこっぴどい目に合わされたこと、これらが自分の結婚観、家庭感に大きく影響を及ぼしていたという自覚は多いにあったのですが、では、なぜそういう環境に身を置かざるを得なかったのか、となると、そもそもは親の欠落ゆえ、です。

 

親と暮らしたことがない、というのが自慢ですが(自慢なのか!)、「私、物心ついてから親とひとつ屋根の下に住んだことないんですわー」とは口にしてるのですが、その欠落(穴ぼこ)の大きさに気づけてなかったですね!!

 

してもらってないことは知らないし、できない。私がどうにも家とか家庭とかに気持ちが向かない、ずっと抱えている寄る辺なし感のようなもの、その原因がわかりました。だって私には安心して身を寄せられる港がなかったのだもんなー。

 

私に「占い師が天職だ」って言ったNさんからは離婚のごたごたの際に「あなたに子育てはむいてない。おかあさんに預けることがおすすめ」って言われたんだけど、離れてしまっては私と同じ思いをさせることになると思ったし、あの母にまかせることなど考えられなかったので選択肢にはなりませんでした。

 

ダメ母でチビには苦労させてるけど、一緒に居れてよかったな、と思います。

人はひとりでは大きくなれません。誰かに育ててもらわないと。育ててもらわざるをえない時期が「依存」です

依存の時期に十二分に栄養を貰えたなら、スムーズに「自立」のステージに移行できるのです。

スムーズに移行できないとどうなるか、自立できない依存のままか、もしくは相互依存へとたどりつけません。

相互依存、つまりパートナーシップですね、あらゆる問題がパートナーシップに向き合うことになるのは、つまりは依存がちゃんとできていたか否か、ということにたどり着くからですよ。

 

自分をこの世に生み出したもの、そこから得られるもの、与えられるものは大きいですね。それが必要なように得られなかったことは、欠落感、穴ぼことしてちゃんと認識すべきこと。

 

寂しかったよね、辛かったよね、と。

ヨシヨシ。

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