【事例】財布は盗むほうより盗まれるほうが悪いと思ってしまったのはなぜ?

50代女性さま、セッションの内容をブログ化させていただくことご快諾いただけました、ありがとうございます!

久々の4時間超えでした。東京からお越しでしたので続きは後日というわけにいかず、何がなんでも最後までやり通さなくてはなりませんでした。

お題は息子さんとの関係。

時間がかかったのは、難物件というよりも登場人物が多くて、その相関解説に時間がかかったから。

と言えるのも終わった今となってからですけど、お気持ちには頑丈に蓋がなされていましたが、問題の成り立ちそのものはこれまでもあったパターンです、そう複雑なものではありません、人身御供です。

参考エントリー:またしても人身御供!

 

では登場人物の紹介です。

ほんとはもっと沢山の人物が登場するのですが、この方に大きな影響を与えたのはこれだけの方々がほとんどです。

 

おとうさまの実家は神戸でした、おかあさまの実家は北海道でした。おとうさまが転勤で北海道に来られたときにお二人に縁がつながりました。

 

神戸のご両親にとって、北海道育ちのおかあさまは息子の嫁として100%本意な存在ではありませんでした。そんな否定的な環境でおかあさまが気持ちを保てるはずもありません。おかあさまの苛立ちは娘にぶつけられました。

 

9歳下の弟が生まれてから、おかあさまの余裕のなさに拍車がかかりました。夏休みなどの長期休暇には神戸に追いやられてしまいます。

 

ひとりで。

 

そして神戸のおばあさまは教育に熱心でした。おばあさまの教えをまとって戻ってきた娘に対し母は、あんたは神戸(側)の人間だから、と受け入れを拒否します。

 

後継に男子が喜ばれた時代のせいもあるでしょう。神戸側だから、というだけでなく姉、女であることは実家においてその存在を大切にされる要素とはならなかったのです。

 

おかあさまから全否定されて育った、それがこの方の自己否定の根っこでした。

 

おかあさまに否定されたせいで、どうなってしまったか、人を信じられなくなってしまった、とのこと。おかあさまから、あんたは冷たい子や、と罵られたそうです。

 

ここでビジュアルスクワッシュすることにしました。

参考エントリー:欲しいもの、両方手に入れたらいいんです♪

 

人を信じないことで得られるのは水色と白のマーブルの「うれしい」になりました。

 

人を信じることで得られるのはオレンジの「しあわせ」になりました。

 

両者を統合すると、黄緑のホワホワちゃんになりました。

 

ホワホワちゃんが来てくれたらどうなれる?

 

悲しくなくなる

 

現時点で胸の奥にある悲しみ、紺色で冷たくて鉄のような塊、それにはご自分と同じ名前をつけられました。

 

この「悲しみ」をターゲットとして、トランスに入っていただきました。

 

出てきたのは1歳ちゃん、何もないところでひとり立ってます。何も感じません。途方にくれています。誰かに気持ちを訴えたいということもありません。

 

大人の自分から1歳ちゃんにどうしてあげたいか、明るいところに連れて行ってあげたい、と。

 

そこには大勢の人がいます、家族、親戚、みんな仲良しです。

 

すると楽しくなれます。

 

ピンクの楽しさを携えて1歳から現在の年齢まで進んでいただきました。

 

友人たちと楽しくおしゃべりをしています。白の喜びで満たされています。

 

その白の喜びを携えて未来に進んでいただくと、87歳になりました。静かな和室で、和服を着てお茶を点てていらっしゃいます。心は穏やかです。

 

87歳さんから現在の自分には「よかったね」との言葉が。その言葉を現在の自分は「そうね」と受け取ることができます。

 

「そうね」と答えることが出来た現在の自分から1歳ちゃんには、「みんな一緒だよ」と。

 

1歳ちゃんは、「うん」と答えました。

 

1歳ちゃんは誰と一緒にいたかったのか。

 

北海道チームと神戸チーム、みんなが仲良くして欲しかった。相手のいないところでそれぞれが悪口を言うのが嫌だった。もちろん自分もその輪に加わりたかった。うまくいかないことすべて、お前のせいだ、と言われるのが辛かった。

 

と、涙を流していただけましたが、ではそれがなぜ息子さんの問題につながるか、です。

 

実はこの方には1歳の頃に発病した、かなり重篤な持病がありました。ご本人さまは、そのことでそう人生が損なわれた感はない、とおっしゃるのですが、ずっと病気と一緒ですから病気の影響がないときを殆どご存知ないのです。合併症としてかなり深刻な状態にも陥っていらっしゃるのですが、実に淡々と語られるのですよ。

 

持病によってどのような影響を受けたか、体力的に無理はできない、やれる仕事は限られている、自分と同じように苦しんでいる人の助けになりたい、と研究職を目指されました。

 

残念ながら金銭的な理由でその道はあきらめざるを得なかったのですが、お金の問題があることはカードもサイコロも何度も示していたのです。

 

万全とはいえない体調ながらもご自身の未来のためにお仕事でのギャラは蓄えていらっしゃいました。学究へのリベンジを果たすために。

 

が。

 

せっかく貯めたお金を奪い取っていく人がいたのです。それも家族が。それも家族みんな。

 

働いてるんだろ、お金あるだろ、出しなさい、という家族の求めに逆らうこともなく差し出していらっしゃったのです。

 

同じことを何度も繰り返していらっしゃいました。

 

同じことを息子さんにもされてしまっていました。

 

ご実家でお金を搾取されてしまったのは、弟さまにかかる費用のためでした。弟さまのためにご両親はこの方からお金をむしりとっていったのです。

 

なぜ黙ってむしりとられていたのか。

 

おかあさまから言われた言葉が蘇ってきました。

 

ズボンのお尻のポケットに財布いれてたら盗られるやろ?それは盗られるほうが悪いんや

 

盗られるほうが悪いのだ。

 

むしりとられるほうが悪いのだ。

 

この方にあったのは、実に頑強な罪悪感。

 

人は傷つけられた場合、傷つけた人を恨むのではなくて、そんな目にあってしまった自分、と自分を責めます。だって相手を責めるより自分のせいにしてしまったほうが楽だから。

 

罪悪感は人を幸せから遠ざける最たるものです。この罪悪感をなかなか手放していただけなくてですねー。誰かの「せい」にせずに、ひたすら自分が悪いんだ、と自分を責めていらっしゃる方の多いことよ!!

 

ここでもっかいビジュアルスクワッシュです。

 

被害に遭うほうが悪い、と思うことで得られるのは緑の「明るい」に。

 

被害に遭うほうが悪い、と思わなくて済むことで得られるのは薄いピンクの「うれしい」に。

 

両者を統合すると金色のピカピカになりました。

 

被害に遭うほうが悪い、と思っていたせいでどうなっていたか。

 

自分の大切なものは取られてしまう、と思ってしまっていました。どうせ取られてしまうのなら、大切なものなど作らない。大切に思える対象を作らないようにされていました。それがおかあさまからしたら「冷たい」という印象になってしまっていたのでしょうね。

 

熱くならないのです、好きなものを作らないのです、なので当然、やりたいことはありませんでした。好きなことをやって心が躍ることよりも、デメリットが少ないほうを選ぶ、ということが習慣になっていました。

 

そしてその考え方を息子さんにも勧めていたのです、良かれと思って。

 

ここは頑なだったようです。息子さんはおかあさまが良かれと思って勧めることに対してノーは言えなくなってしまっていました。おかあさんの言うようにしてればいいんだろ、と自分の意見をぶつけることをあきらめてしまったのです。

 

息子さんは弟さまのシャドーでした。

姉の立場からすると、弟というのは男というだけで両親からの愛情を受け、甘い考えでいることが許される存在でしたが、弟の立場からすると出来のいい姉は目の上のたんこぶで、自分を否定するものでしかなかったようです。

 

おねえちゃんのせいで

 

叶わない姉は、母のいうことに逆らわない息子と姿を変えていました。

 

弟さまから受けたダメージが、息子さんに陰を落とすこととなっていたのです。

 

弟がいたからひとり神戸に行かされた、弟のせいで稼いだお金をとられた。

 

もちろん弟さまをそうさせてしまったのはご両親ですが、ご両親から受けたダメージよりも弟さまから受けたもののほうが上層部にありましたね。なのでそれが息子さんに投影されてしまったのです。

 

深い罪悪感にとらわれていらっしゃるので、なかなか他者へのネガティブなものを出されませんので、塩塗り作業をしないといけません。

 

これまでで一番辛かったことはなんですか?とお尋ねしました。

 

4歳のとき、引越しをされたそうで、大事にしていたお人形を、邪魔だから、と捨てさせられてしまったそうです。お人形の名前は「まみこ」。

 

まみこと離れたくなかった、まみこ、捨てちゃってごめんね、まみこと別れさせられて辛かったよね。

 

まみこ、かわいそう

まみこちゃんの姿とご自身の姿が重なりました。ようやく、ご自分をかわいそう、と労わる気持ちがでてきました。「そんな目」にあってしまった自分が悪いのではない、そんな目にあわせた人のせいなのだ。

 

私、つらかった。

 

私が悪いんじゃなかったんですね、と最後まで確かめていらっしゃいました。

 

あなたは悪くない

 

心が躍ることを遠ざけていらっしゃったので、やはりリハビリが必要です。とっかかりとして、未来の姿にも出てきた茶道に力を入れていただくことをご提案して終わらせていただきました。

 

セッションから数日後、なぜ1歳の姿がでてきたのか、ということの根拠となるものを思い出していただけたとの報告を頂戴しました。それもまた、幼い子供に恐怖と絶望を与えるに十分すぎるものでした。

 

取り戻していただけた宝物、まみこちゃんだったのかもしれませんね。

 

まみこちゃん、大切に。

 

もう2度と離れることのないように。

 

大切なまみこちゃん、大切なあなた。

大切なわたし

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